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農業って素晴らしい


ここ和歌山では、田舎ぐらしの仕事というと、炭焼き、木こり、そして農業です。

雇われている方はだいたい林業に従事しています。

そのほか、炭焼きも結構メインの職業で、自営で炭焼きをされている方がたくさんいます。

では、農業は、というと、職業というより、老後の楽しみ的な扱い。それを私たちはメインでやっているというわけです。

で、農業の場合、いろいろな仕事を掛け持ちでやって生計を立てるのが「田舎ぐらしを円滑にするポイント。

農場主佐々木もほかの人の畑を手伝ったり、山で木を切ったりするアルバイトをしています。

山で木を切る手伝いをしたあと、

「はーぁぁ、疲れた。この仕事は長くやるもんじゃないなあ。これをやると、農業がいかにいい仕事かわかるよ」

たしかに、農業は、儲けは少ないかもしれないけれど、そこまでハードではなく、80歳になってもできる仕事。しかし、林業などは、体力がある若者はいいけれど、還暦のおじさんにはちょいハードです。

そして、体力面でももちろんですが、心の面でもハードなのだそう。

木を切る、ということに、だんだん抵抗がでてくるらしく、それもため息の原因になっているようなんです。

「聞こえるんだよ、木の叫びが・・・。チェーンソーで木を切って、バリバリバリって倒れるとき、なんか悪いことをしているような気持ちになるんだよ」

「小さい草だって刈ったらさぁ、同じ命じゃない?」

「いや、違うんだよ、それが、大きさっていうか。あんな大きい自然に生えたものを人間のエゴで一瞬にして倒すときの気持ちたるや・・・」

そういえば、そんなことを言っている人が周りにもいました。

友達が森を買って、宅地を造成して、自ら木を切り倒していた時、

「なんか、俺、悪いことしているような気がするんだけど!?」

と動揺しながら言ったそうな。

また、別の友達は、

「俺、土方やったけど、向かないわ。なんかバリバリと自然を壊して道路つくったりとか・・・」

という。

なんか仕事だから仕方ないけど、そんな罪悪感にかられるなんて、かわいいような、かわいそうなような・・・。

自然を相手に仕事をすると、感性がするどくなるということも一因らしいです。

いろんな仕事を経験してみて、佐々木の結論は、

「やっぱ農業は最高だな!農業しているときが一番楽しい!」

自然との調和をできるだけ壊さないのが自然農法。人間も自然の一部、自然の流れを壊さずに、そっとそのおこぼれにあずかるようなイメージです。

そういう農業が仕事にできて、本当に良かったと思います。​

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